その6   
東本願寺
  東本願寺は、浄土真宗「真宗大谷派」の本山で「真宗本廟」といい、御影堂には宗祖・親鸞聖人の御真影を、阿弥陀堂にはご本尊の阿弥陀如来を安置しています。宗祖親鸞聖人の亡き後、聖人を慕う多くの人々によって聖人の墳墓の地に御真影を安置する廟堂が建てられました。これが東本願寺の始まりです。東本願寺は親鸞聖人があきらかにされた本願念仏の教えに出遇い、それによって人として生きる意味を見出し、同朋の交わりを開く根本道場として聖人亡き後、今日にいたるまで、門徒・同朋のご懇念によって相続されてきました。親鸞聖人は、師・法然上人との出遇いをとおして「生死出ずべきみち」(凡夫が浄土へ往生する道)を見出されました。人として生きる意味を見失い、また生きる意欲をもなくしている人々に、生きることの真の意味を見出すことのできる依り処を、南無阿弥陀仏、すなわち本願念仏の道として見い出されたのです。それは混迷の中にあって苦悩する人々にとって大いなる光(信心の智慧)となりました。そして、同じように道を求め、ともに歩もうとする人々を、聖人は「御同朋御同行」として敬われたのです。 (東本願寺HPより)
阿弥陀堂
  御影堂の南側に位置する禅宗様を取り入れた仏堂で、本尊・阿弥陀如来を安置する本堂である。屋根は瓦葺きの単層入母屋造。建築規模は、間口52m・奥行き47mである。床面積比で御影堂の半分以下しかないが、仏堂の大きさとしては全国7位である。現在の建物は、明治28年(1895)の完成である。御影堂と同様に阿弥陀堂内も、内陣・外陣・参拝席に分かれている。内陣の本間中央には須弥壇を設け、その壇上の宮殿内に本尊・阿弥陀如来立像を安置している。「聖徳太子御影」、「源空上人御影」の絵像が奉掛されている。阿弥陀堂も平成23年の宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌法要後に修復工事が行われ、平成27年12月に完了した。 
御影堂:
  境内のほぼ中心に位置する和様の道場形式の堂宇である。屋根は瓦葺きの重層入母屋造。外観が二重屋根であるため二層建築に見えるが、下部は裳階であり単層建築である。建築規模は、間口76m・奥行き58mであり、建築面積において世界最大の木造建築物である。現在の建物は、明治28年(1895)の完成で、その後、平成16年に大規模修復が開始され、平成21年(2008)12月に完工した。堂内は、内陣・外陣・参拝席に分かれている。 内陣の本間中央には須弥壇上が設けられ宗祖親鸞の坐像「御真影」を安置している。そして、その左右壇上には歴代門首の絵像が奉掛されている。堂は明治期は大師堂と呼ばれていたが昭和56年(1981)に御影堂の呼称となった。