成田山 新勝寺散策
 2019年5月31日(金) 佐倉散策の帰路、陽も高く、日没までは、2時間ほどあることから、京成成田駅にまで足を延ばして「成田山新勝寺」を訪れた。成田山新勝寺の縁起は、平安時代中期、東国で起こった平将門の乱に始まったと伝わる。朝廷は朝敵将門の調伏を旨とする不動護摩供を成田の地に奉修した。このご利益があってか、将門は死に下総国に平穏が戻った。以降、成田山は、時の為政者・源頼義、源頼朝、千葉常胤そして徳川将軍家らの庇護、崇敬を受けるようになった。江戸時代に入って世情が落ち着くと伽藍が再建・整備され、江戸に近いことから参詣者が増えてきた。評判が高まると江戸へ成田不動のご本尊を出張させる「出開帳」が度々行われ、これが人気に拍車をかけるようになった。また、歌舞伎役者の初代市川團十郎が成田不動に帰依して「成田屋」の屋号を名乗り、不動明王が登場する芝居を打ったことなどもあいまって、成田不動は庶民の信仰を集め、成田参詣が盛んとなって今日に至っている。成田空港に近いこともあり、町を歩くと至る所で外国人と遭遇する。新勝寺は外国人にも人気のある北総の観光スポットなのである。 (石井義文)
 日光東照宮を思い浮かべるような、色彩豊かで、豪華絢爛な意匠には見ていて飽きない感動を覚える