第一生命保険本館 

02.第一生命保険本館

 「第一生命保険本館」は、昭和13(1938)に竣工された、戦前の日本近代建築の金字塔的作品でした。終戦後は連合国軍総司令部(GHQ)庁舎として接収されたことでも有名で、ダグラス・マッカーサー元帥の執務室や、その執務を行った“即断即決の机”は今も当時のままDNタワー21に保存されています。マッカーサーは、68ケ月統治し、ほとんど仕事づけの日々であったという。彼は、5大改革を掲げ、
1婦人参政権設立 (39人の女性議員誕生) 
2労働組合設立(被雇用者の権利拡大)

3学校教育改革 (軍国主義廃止)
4圧政的諸制度の廃止 (政治犯、思想犯の釈放)
5経済機構改革 (財閥の解体)など、これを断行。
 これにより、日本国民は、歴史上、最も大きな改革を体験しました。マッカーサーは、19514月米議会で退任演説の行い、その演説のなかで、日本について語り、
「日本ほど穏やかで、秩序のある、勤勉な国を知りません。そして、日本ほど、将来人類の進歩に貢献することが期待できる国もないでしょう」と語り、「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」の名言を残して去りました。  


 マッカーサーは、1945年9月2日、アメリカ合衆国を代表とする連合国軍と大日本帝国政府は降伏を
受け入れて東京湾に停泊中の戦艦ミズーリー号の甲板上で行われ降伏文書調印式が行われた。
そのとき、連合国軍司令長官、ダグラス・マッカーサーは、この調印式に臨み、1853年浦賀に来港した
米国艦隊ペリー提督が乗艦していた旗艦サスケハナ号の掲げられていた米国国旗をミズーリ号に
持ち込んで会場に掲げ、ペリー提督が日本に開国を促したときの状況を回顧して、引用する演説
を行っている。マッカーサーが、そのペリー提督の回顧録を研究していたことが推測できる。

即断即決の机