帝国劇場ビル 

03.帝国劇場ビル
  帝国劇場は、伊藤博文、渋沢栄一、荘田平五郎(三菱)、日比翁助(三越)、福澤桃介(電力王)等が発起人となり、大倉喜八郎(大成建設、帝国ホテル、東経大学)、田中常德(麒麟麦酒)等が実務采配を振って設立された西洋式演劇劇場です。創立当時は、ルネサンス建築様式の劇場でした。現在の国際ビルヂングとの一体型複合ビルの建物は、谷口吉郎設計で1966年9月に落成。ビルの一部は落成当時から、石油業界大手の出光興産が本社として使用しており、最上階は出光佐三による古美術コレクションを展示する“出光美術館東京館”となっています。廻り舞台は大小4つの迫りが内部に設置されており、直径16m・高さ22m。地上1階から地下6階までを貫かれる特異な設計で、今日も使われています。この地には江戸時代後期、因州鳥取藩池田家32万石上屋敷がありました。その大名屋敷表門は、東京国立博物館に残されています。

日本の名喜劇俳優、森繁久弥は、この劇場で「ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』を主演し、上演回数900回・観客動員約165万人の記録を打ち立てました