2014年6月、第22回お江戸散策は、大塚にある造幣局 東京支局見学に重きを置き、巣鴨プリズンの跡地そして、いままでの散策で東京六大学のうち五大学ををすでに巡り、六番目になる立教大学の見学を含む散策コースを企画しました。実施日は、生憎の雨天予想であったが、午後から曇天が見込まれることで実施に踏みきりました。最初の見学地、造幣局は、貨幣の製造が主な事業であるが、昨年高倉健さんが受賞した文化勲章や国民栄誉賞などの勲章も製造している。その現物を見学できるのが楽しみの一つである。期待に違わず、説明員も実に知識豊富で、純正画一で偽造されない貨幣製造の工程などを丁寧に説明してくれました。 次に向かったのは、昭和46年(1971)まで、巣鴨プリズンと呼ばれた拘置所のあった池袋サンシャインシティです。近代的な高層ビルが拘置所であったとは想像できないくらいの様変わりである。この一角に東池袋中央公園があり、極東軍事裁判で死刑判決をされたA級戦犯7名が拘置所のこの地で処刑が行われた所と言われています。現在、「永久平和を願って」と刻まれた碑が建っている。サンシャインシティ内で昼食を取ったのち、本立寺を訪れました。前回、五反田を散策した折、柳家金語楼が永眠している寺が、同宗、同名の本立寺でしたが、あちらは近代建築寺院であるのに対し、こちらは古風な寺院建築で、大都会の真ん中にありながら江戸情緒を残していて落ち着きを感じました。江戸中期、遊郭吉原の花魁で諸芸に通じた絶世の美女だったとういう七代目高尾太夫が、この寺に眠っていました。大名に見初められ、身請けをしてもらい、藩主の側室になったという”高尾太夫”。どんな美女だったのか! 鼻下長して想像するだけでも楽しい。 ここから明治通りを横断して、山手線地下通路を越えて、池袋西口に向かいました。メトロポリタン劇場に隣接する一角に、丸池と成蹊学園跡の碑がありました。周辺の景観は、大正時代までは、葦が映える池があった所とは想像もできない都会でした。ここから、もと来た地下通路のあった道に戻り、横断して細い路地を入っていくと景観は変わり、一転して住宅街になりました。この住宅街の一角に自由学園 明日館の建物が見える。建物は、アメリカの名建築家フランクロイド ライトが指導して作らせた建物で、都の重要文化財に指定されています。江戸期、この辺は将軍が鷹狩りを行った処で、上り屋敷公園の名も、これに因んでいる。ここから西武池袋線の踏切を越えたところに目白庭園と赤い鳥社跡がある。庭園内には、木造瓦葺平屋建ての数寄建築や六角浮き見堂が配され、四季折々の様々な自然の表情を満喫できるよう草木が配植されている。また、ここから程近いところに、尾張徳川家が所蔵する美術品の管理、一般公開などを運営する徳川黎明会がある。レンガ造りの本邸と巨石を積んで造られた塀には、格式と風格を漂わせていました。
造幣局
巣鴨プリズン跡
本立寺
 成蹊学園跡
自由学園 明日館 
上り屋敷公園
目白庭園
コ川黎明館
 次に訪れたのが、六大学の一つ、立教大学だ。構内には鈴懸の径碑がキャンパス中央通リに建っていました。
♪ 鈴懸の径、立教大学校歌!をハーモニカ演奏して、しばし寛ぎました。重厚なレンガ造りの校舎と整然としたキャンパスは美しく見えました。立教大学の一角に、推理作家 江戸川乱歩の旧宅が残されていました。名探偵 明智小五郎が家に居るのではと興味を抱いて門前に立ったが、生憎、本日は休館で中に入れませんでした。次に向かったのが、今回最終散策地の祥雲寺。大名家を檀家にもつ寺院だけあって本堂や鐘楼も立派で、当墓域には、大学時代に教えを受けた教授が眠ってることもあり、墓参して往時を偲ぶことができて感慨深いものがありました。 合掌!! (報告: 石井義文)
 立教大学
旧江戸川乱歩邸
瑞鳳山 祥雲寺
 おつかれさまでした !