平成24年(2012)11月20日(火)に、第13回 お江戸散策を実施しました。当初、17日に行う予定でしたが 強い雨の天気予報でしたので、この日に延期したところ、これが幸いして、絶好の秋日和に恵まれました。今回の散策地は、新宿から四谷に至る地域を選びました。江戸時代の元禄年間、日本橋から甲州街道の第一の宿場であった調布との間に、内藤新宿がつくられたことにより、商業、文化、娯楽の町として繁栄した地域の足跡を辿りました。そして、ここは多摩川上流羽村から、43kmの玉川上水を引き、江戸の市中へ上水を配給した所でもあり、江戸時代の高度な水道技術も知ることが出来ました。
この散策で訪れたところは以下の通りです。
〇 天龍寺:徳川二代将軍秀忠の生母が拝領した寺院。大きな葵の紋所が彫まれた正門と追出の鐘で有名。
〇 花園神社:新宿の芸能・遊興文化と密接に結ばれている神社。当日は盛大な酉の市が開かれていた。
〇 成覚寺:通称、投げ込み寺と言われ、宿場で働く飯盛り女の悲劇が伝わってくる。
〇 正受院:亡者が冥土に行くとき渡る三途の川で渡し賃の六文銭を持たない者から脱衣婆
〇 太宗寺:江戸六地蔵の一つを安置している寺院で、高遠藩内藤家の菩提寺。
〇 新宿御苑インフォメーションセンター:御苑に隣接した施設で、写真、絵画、パネル等の展示が行われる。
〇 新宿御苑:明治39年に完成した都内有数の名園。和洋折衷の庭園は春夏秋冬、花が咲かぬときなし。
〇 四谷大木戸:甲州街道の江戸への出入り口の設けられた大木戸。玉川上水の水番所も設けられた。
〇 長善寺(笹寺):江戸時代初期から、将軍家に庇護された寺院で、寛永年間勧進相撲が行われていた。
〇 於岩稲荷田宮神社:四谷怪談で有名なお岩の霊を祀る。幽霊が出るという井戸は向いの陽運寺にある。
〇 西應寺:明治天皇上覧の面前で兜割りを成功させた幕末の剣豪榊原健吉の墓があることで知られる。
〇 戒行寺:鬼平犯科帳で有名な長谷川平蔵の菩提寺として知られる。
〇 勝興寺:人切り浅右衛門と恐れられた7代、8代の山田浅右衛門の墓がある。
〇 須賀神社:四谷十八ケ町の総鎮守として信仰された神社。戦災で焼失を免れた三十六歌仙絵がある。
〇 愛染院:真言宗の寺院で、内藤新宿を作った高松喜六、盲目の天才国学者 塙保己一の墓がある。
〇 西念寺:徳川家康に信頼された伊賀忍者の頭領 服部半蔵が開基した寺。半蔵の墓もここにある。
〇 迎賓館赤坂離宮:かって紀州藩の中屋敷があった所で、明治42年、迎賓館として建設され今日に至る。
〇 四谷見附跡:不審な者を監視する所を見附といい、江戸城に三十六あったというものの1つ。
       (地図)   (報告 石井義文) 
 天龍寺
 花園神社
成覚寺 正受寺 
太宗寺 
新宿御苑 
 四谷大木戸
 戒行寺 西應寺 (幕末の剣豪・榊原健吉墓)
 愛染院 西念寺 
旧紀州上屋敷跡赤坂離宮 四谷見附跡
 【散策の後は・・・お疲れさまでした!】